身体の見方と、向き合い方の全体像
― 鍼灸臨床と学びをつなぐ基点 ―
このページについて
このページは、
私が鍼灸臨床と学びを通して大切にしている
身体の捉え方・向き合い方の全体像をまとめたものです。
特定の症状や治療法を説明するページではありません。
また、治療を急いで勧めるためのページでもありません。
ショート動画、コラム、治療院の案内、
あるいは「しんきゅうスタディ」を通してこの場所に来られた方が、
この考え方は、自分に合うだろうか
この人は、どういう視点で体を見ているのだろうか
そうした点を、確認するための基点として用意しています。
私について
臨床と体系のあいだで
私は鍼灸師として臨床を行いながら、
鍼灸を「単なる施術技術」ではなく、
一貫した考え方と判断の体系として捉えることを大切にしてきました。
臨床では、
・脳血管障害や脳神経領域、自己免疫疾患領域を含む神経系の症状
・検査では異常が見つかりにくい不調
・複数の症状が重なり、説明が一つに定まらない状態
といったケースに多く関わっています。
現代医学を否定する立場ではありません。
必要な検査や医療が優先されるべき場面は、明確に存在すると考えています。
そのうえで、
診断や数値だけでは捉えきれない身体の状態に対して、
鍼灸という視点から関わっています。
身体をどう捉えているか
症状ではなく、全体の状態をみる
私が重視しているのは、
「どこが悪いか」だけを特定することだけでなく、
・身体全体が、どのような状態にあるか
・どのような経過で、今の不調に至っているか
・どこに無理が集中し、どこが支えきれていないか
といった “状態の把握”です。
全体としての身体
そのため、症状の出ている場所だけを見ることはしません。
・姿勢や身体の支え方
・動きの癖や左右差
・緊張の入り方や抜けにくさ
・呼吸や回復のリズム
こうした要素を含めて、
身体を一つのまとまりとして捉えることを基本にしています。
診断と症状のあいだで
現代医学との距離感
現代医学では、
診断や治療の判断を行うために、
明確な基準やガイドラインが用いられます。
それは多くの場面で非常に重要で、有用なものです。
一方で、
・画像や検査数値には異常が出ない
・診断名がつかない
・病気とは言えないが、日常生活に支障がある
といった状態も、現実には少なくありません。
「異常がないこと」と「困っていないこと」は同じではない
というのが、私の基本的な立場です。
その“あいだ”に生じる領域で、
鍼灸が役割を持つことがあると考えています。
鍼灸をどう位置づけているか
調整としての鍼灸
鍼灸は、
何でも治すための手段ではありません。
一方で、
「原因がはっきりしないから何もできない」
というものでもありません。
・身体の状態を整理する
・無理のかかり方を調整する
・回復しやすい条件を整える
そうした関わり方を通して、
身体が持っている調整力が働きやすい状態をつくる
ことを目指しています。
この考え方が合う方・合わない方
合いやすい方
・不調の理由を、一つの言葉で説明されても納得できない
・症状だけでなく、身体全体を見てほしい
・説明を受けながら、経過を理解したい
・時間をかけて整えていくことを受け入れられる
合わないかもしれない方
・一回で結果を出すことを求めている
・弱い刺激や強い刺激など特定の治療だけを受けたい
・判断や説明は不要で、すべて任せたい
どちらが正しい、という話ではありません。
考え方の相性の問題です。
ほうしょう鍼灸治療院のサイトで扱っているテーマ
このサイトでは、脳血管障害(脳梗塞・脳出血)や神経内科領域の症状を中心に、患者さんやご家族が“まず知っておくと役に立つ”基本的な考え方をコラム形式などでの解説を心がけています。
症状の背景、回復の見通し、生活の工夫、リハビリとの関係など、治療を受けるにあたっての理解を深めることを目的としています。専門的な用語はできるだけ分かりやすく説明し、安心して読める内容にしています。
【一般症状・よくある不調について】
肩こりやしびれ、ふらつき、疲れやすさなど、
「年のせい」「様子を見ましょう」と言われやすい不調について書いています。
診断名や数値だけでは整理しきれない違和感を、別の視点から考えています。
・「年のせいですね」と言われた不調の正体(未掲載)
・検査では異常なし。でもつらい症状が続く理由(未掲載)
・慢性的な肩こりが治らない本当の理由(未掲載)
(※今後、順次追加予定)
【脳神経系・説明の難しい症状について】
脳卒中後や神経疾患のあとに残る、説明しきれない症状や変化について扱っています。
「これ以上は仕方ない」と言われたあとに、臨床で何を見ているのか。
医療やリハビリと併用しながら考えている視点をまとめています。
・脳梗塞後の”回復しやすい人・しにくい人”の違いとは?(2026/1/13掲載)
・脳卒中後の「この症状」、もう治らないと言われた方へ(未掲載)
・MRIでは異常なし。でも手足が動かしにくい理由(未掲載)
・脳神経の病気に鍼灸は本当に意味があるのか(未掲載)
(※今後、順次追加予定)
しんきゅうスタディのサイトで扱っているテーマ
しんきゅうスタディでは、すでにご自身の病気や症状についてある程度理解している方、あるいは、鍼灸に強い関心を持つ方に向けて、より具体的で踏み込んだ内容を扱っています。
鍼灸的な考え方、経絡やツボの選び方、施術の意図、生活や服薬のタイミングとの関係など、治療の“中身”に近い部分まで言語化しています。
医療的安全性には配慮しつつも、治療の実際に近い視点から学べる場を心がけています。
【雑談コラム】
・においが分からない?(2026/1/26掲載)
・ちょっとよくない赤ら顔(2026/1/19掲載)
・物忘れをどうにかしたい?(2026/1/13掲載)
・※今後、順次追加予定
【症状の考え方】※鍼灸師向け
※現在調整中
この先の情報について
鍼灸治療を検討している方へ
この考え方をもとに、
・実際の治療について知りたい方
・来院を検討している方
は、治療院のページをご覧ください。
学び・背景を知りたい方へ
考え方や臨床の背景、
鍼灸を体系として学びたい方は、
しんきゅうスタディにまとめています。
最後に
このページは、
何かを決めるための場所ではありません。
動画やコラム、治療院の説明を読んだあとに、
「全体として、どういう考え方なのか」
を確認するための場所です。
必要なときに、
いつでも立ち戻っていただければと思います。