腰痛(東洋医学的な概要)

初稿 2025年9月13日

腰痛については今後も何回か取り上げることになると思いますので、今回は東洋医学的な概要を紹介してゆこうと思います。

東洋医学では、背景となる理論は主に「臓腑理論」と「経絡理論」があります。

腰痛

 

「臓腑理論」からみた腰痛

「腰は腎の府」

と言う言葉があります。
これは「腎」のエネルギーが腰に集まるというような意味なのですが、「腎」のエネルギーが弱くなると、腰に症状が出てきます。

例えば、
最近、下半身だけむくみやすい、夜トイレが近い、腰痛だけでなく足もだるい

――そんなサインはありませんか?

これらは腎の力が弱っているサインであり、腰痛とも関わっている可能性があります。主な症状は痛みであることが多いので、腰痛が症状として出やすくなると考えています。
これを現代医学的に考えると、
腎臓に何がしかの問題が出たり、腎臓が過負荷になったりすると、腎臓周辺の筋肉が過緊張する傾向が出るのと、腎臓から膀胱へ尿道が続いていますが、その経路でも過緊張の傾向が出やすいので、主に腰痛が出やすいです。腎結石で酷い腰痛が出ることは有名ですね。

「経絡理論」からみた腰痛

「経絡」は、

流れが悪いと痛くなったり、腫れたりする

と、言われています。
つまり、腰を走行する経絡の流れが悪くなると腰痛が起こると言うことになりますが、腰を走行する「経絡」の代表は「足太陽膀胱経」という経絡です。この「経絡」の流れが悪くなることで腰痛が起きると考えます。

現代医学的には、
腰部の筋肉の緊張があると、似たような作用をする筋肉が合わせて緊張する傾向があります。例えば、歩くときに腰に力が入る動作は、足を後ろに蹴り上げるような動作のときに動く筋肉に作用が近いです。

➡腰がつらいときに、ふくらはぎまで張っていませんか?

それは足の後ろ側の筋肉で、この筋肉のある部位は「経絡」でいうと「足太陽膀胱経」の位置に近いです。

➡もし、ふくらはぎまで張っているなら、「経絡」の考え方で対処可能かもしれません。

まとめ

このように、東洋医学における主な理論である「臓腑理論」と「経絡理論」での腰痛の考え方について紹介しました。

そして治療では、その原因となる「臓腑」や「経絡」に働きかけることで改善を目指していきます。

みなさんは、どんな時に腰が痛くなりやすいですか? 「こういう時に痛む」という体験があれば、ぜひ教えてください。あなたの声が、同じ症状に悩む方の助けにもなります。

2025年09月13日