腕が痛くなる
初稿 2025年8月26日
まず、普通に考えて痛みの原因が分かるなら(例えばぶつけたとか)、勝手に治るのを待つか、痛み止めを使うでしょう。思ったよりも、痛みが強かったり、腫れたりしたら、整形外科に普通は行くでしょう。
では、鍼灸臨床で考える状況は、病院などで診てもらったが、原因が分からず、痛みが出てしまう。とか、痛み止めは効くが、原因が分からないので、少し怖い。とか、時々痛みが出るが、どうしたらよいのか分からない。などの状況でしょうか。
もし、痛みの部位がはっきりとわかっている場合は、その部位が何経が走行しているのか?を見極めて、その経絡に対して流れを良くするとされている治療をします。
例えば、テニス肘の場合、一般的には外側上顆炎と言いますが、その好発部位は、手陽明大腸経という経絡が走行しています。ですので、その経絡の流れが良くなるような治療をします。
話を戻しますが、原因がはっきりしないものの痛くなる場合、痛くなる状況をはっきりさせます。簡単に言えば、何か動作をすると痛みが出るのか、じっとしていると痛みが出やすいのか、このどちらにも当てはまらず痛みの出方と動作には関係が無さそうなのか、です。
1.何かの動作をすると痛みが出る
この場合は、痛みが出る経絡、動作に関係する経絡に対して、まずは鍼灸治療を考えます。
2.じっとしていると痛みが出やすい
この場合は、経絡よりも姿勢の不調をチェックして、その不調を改善することを考えます。
3.どちらにも当てはまらない場合
この場合は、その人の今の体調や不調を臓腑の角度から考えて、鍼灸治療を考えてゆきます。
ここで挙げた考え方は、ひとつの方法論と言うだけですが、このように考えて治療に取り組むことで、現代医学とは少し違った角度からも治療を考えています。