総論
初稿 2023年11月27日
最終加筆 2025年3月9日
まっちゃん先生が「医」を学ぶ上で大事だと考える内容の定義や目的や範囲などについて、まとめてみた。
注意して欲しいのは、あくまでも個人的な考えが大きく反映されているので、ここで述べているものは、絶対的なものでもないし、人によって違いがあっても、何もおかしくは無いので、絶対視や固定視はしないで欲しい。
総論目次
1.定義
2.目的
3.範囲
4.信念
5.段階
6.要素
1.定義
医道=医学+医術+医業
医道とは、私の考える「医」に関わる者が学ぶべきものや学んだ方が良いと思われるもの。
医学とは、「医」に関連のある、理論的体系ができていて、学問として学ぶことが可能なもの。
医術とは、「医」に関連のある、経験して構築してゆく内容のもの。
医業とは、「医」に関連のある、「生業」としと必要、もしくは必要と思われるもの。
この3要素のどれが欠けても「医」≒「医療」を行使するのは難しいと考える。
2.目的
「見自己、見天地、見衆生」
意訳すると「己を知り、世間を知り、人生を知る」となる。
「医」に取り組む目的は人により様々だと思う。あくまでも私の考える「医」としての目的であり、「道」に対する目的である。
3.範囲
思考、倫理、保健、応援、信頼
保健は、更に、運動、坐禅、施術、食事、漢方の区別がある。
思考は、理論的に学習すること。
倫理は、道徳的な行いを知ること。
保健の運動は、健康を保つために身体を動かすこと。
保健の坐禅は、健康を保つために身体をあまり動かさずにいること。
保健の施術は、健康を保つために他者に何かを施すこと。
保健の食事は、健康を保つために食べものを知ること。
保健の漢方は、健康を保つために漢方を知ること。
応援は、他者の力がより発揮される方法を知ること。
信頼は、他者から信頼を得ることで、その信頼が他者の力になる方法を知ること。
4.信念
(1)伝統医学を使う上での信念
到中和
具体的には整体性、人文性、継承性を言う。
到中和とは、直訳すると「中・和にいたる」で、「中」は中庸で、「和」は調和が代表的な意味あいとなる。
整体性は、全体が一つのものとして機能していること。
人文性は、人を最も重視して行動すること。
継承性は、現在過去未来を繋げてゆくこと。
(2)鍼灸を用いる上での信念
少而精、多而巧
少而精とは、少数精鋭の治療をすること
多而巧とは、多岐巧妙の治療をすること
5.段階
(1)実践体系の習得度による段階
入門者(初心者):学習開始から1年未満
初級者:基礎弁証論治の習得者
中級者:ある体系の全段階習得者
老級者:ある体系の全段階習得者かつ複数系統の習得者
(2)自立度による段階
初期自立段階:実行すべきものを他者から指示
中期自立段階:他者からの選択肢を自身で選択
後期自立段階:自身で情報を判断して実行
6.要素
(一) 鍼灸に対する垣根を下げる取り組み
→患者さんは安心性、医療者は信頼性がそれぞれ向上するもの
(二) 鍼灸による基礎的な論理的理論から体系的治療
→初級レベルにおける刺針取穴弁証、理論背景が簡素で明確なもの
(三) 鍼灸臨床のための基礎医学と基礎技術
→解剖生理、病理学、中医基礎理論、中医診断学、針灸学(経絡論、腧穴論、刺法灸法)、基礎身体練習の再学習
(四) 主体とする鍼灸体系
→天津式中医針灸法、新城式七星鍼灸論、龍門派王泰龍針灸術、無分流打鍼術、経絡治療、積聚治療、長野式治療、いやしの道協会など
(五) 患者さんへの養生提案
→段階的な三養制宜の提案、弁病型、両儀型、五行型、中医型など
(六) 治療院経営方策例
→AIによる一人院長による鍼灸院向け経営プラン案